感染症と一口で言っても様々な種類があります。そのなかでも高齢者がかかりやすいとされる感染症には、インフルエンザや肺炎、感染性胃腸炎などがあります。
まず、インフルエンザについてですが、毎年10月頃から2月頃にかけて流行するため、毎年予防接種を欠かさないという方も多いでしょう。この感染症はインフルエンザウイルスによるもので、高い感染力をもっており、発症した場合の症状には高熱、のどの痛みなどがあります。重篤な状態になるケースは高くありませんが、高齢者の場合は肺炎などの合併症を引き起こしやすいため、気を付けなけらばならない感染症の一種と言えるでしょう。
続いて肺炎ですが、日本人の亡くなる原因の約7%が肺炎だとされています。高齢者の場合は、身体機能の低下によって嚥下がうまくできなくて引き起こされる誤嚥性肺炎の発症が多いですが、先にも述べたように風邪やインフルエンザの合併症として肺炎となるケースもあります。感染症としての肺炎の発症は、気道に細菌やウイルスなどの病原体が感染することで起こります。重症化すると呼吸困難となり、体力のない高齢者はそのまま命を落とすケースもあります。
感染性胃腸炎は、ノロウイルスによるものが有名です。ノロウイルスによる感染性胃腸炎の場合の症状は、発熱や腹痛、下痢、嘔吐などがあります。下痢や嘔吐が断続的に続くことで脱水症状を引き起こすことも珍しくありません。高齢者は元々若い人より脱水症状を引き起こしやすいため、高齢者が感染性胃腸炎に感染した場合は特に注意が必要です。