老化による免疫機能の低下は避けられないものであり、高齢者は感染症のリスクについてしっかりと認識し、その予防に努めることが大切です。しかしながら、この免疫機能の老化を抑制したり、活性化したりする方法を実践することも、高齢者の感染症予防には重要です。

まず、免疫機能の老化を防ぐ手段として、摂取カロリーを抑えることや適度な運動を心掛けるといったものがあります。また、抗酸化物質を増加させるために、ビタミンEやビタミンCを接種することも効果が期待できます。免疫機能をアップするためには、老化を防ぐのと同様に、栄養バランスに優れた食事をとることや適度な運動をすることが大切です。とりわけ体力維持のためにも、運動を無理なく続けることはQOLを高めることにもつながります。しかしながら、激しい運動は一時的に免疫機能を低下させてしまうことになるので控えたほうがよいでしょう。

また、免疫機能のアップにストレスは大敵です。ストレスを強く感じると、交感神経と副交感神経のうち交感神経が優位に働き、血管は収縮します。血管が収縮することで、全身に栄養や酸素が素早く行き渡らなくなるため、免疫機能の低下につながってしまうのです。

最後にしっかりとした休養をとることも、免疫機能を十分に機能させるためには重要です。疲れを感じたら十分に睡眠をとって免疫機能の維持に努めましょう。さらに、睡眠はストレスを感じた際にも有効です。睡眠は副交感神経を優位にして、体をリラックスさせる効果があります。これらのことを日常生活でも意識して取り組むことで、免疫機能の低下を防ぎ、活性化させていきましょう。